トップページ > §2 養殖 〔3.養殖と森林〕
 美しく豊かな海は生命の源、人類の貴重な財産です。そんな海と森林が、密接な関係にあることを知っていますか。豊かな海を育て維持するのは、森林なのです。海を守るため、森林を大切にすることにも是非、目を向けてください。
<水産資源に対する森林の働き>
■栄養分に富んだ水の供給
 森林は腐葉土をつくり、その土にしみ込んだ雨水は、窒素やリン、鉄成分などを吸収して、魚介類の餌となるプランクトンや海藻類を育てる栄養豊富な水となります。この水が森林にためこまれ、やがて川となって海に流れ込むことで、豊かな海は育てられるのです。
■土砂流失の防止
 豊かな森林は土砂や濁り水が一度に海に流れ込むことを防ぎ、同時に少しずつ河川の上流から良質の土砂を運び込み、魚介類の生息地となる砂浜や干潟をつくります。
■水田にもある大きな役割
 水田も土砂の流失や洪水を防ぎ、水産資源の保護に大きな役割を果たしています。水田に入った水は、流れていくうちに濁りが沈殿し、土の中を通過する時に窒素などが浄化され、豊かな海に不可欠な水となります。
■漁業との関係
 漁民には「定置網の敷設には山を見よ」ということわざがあります。木の繁ったところの近くに好漁場があるというのです。魚ばかりでなく、森林から海へ運ばれた栄養豊富な水は、アラメやカジメなどの海藻を育て、それらを餌とするアワビやウニなどを育てます。